2015年10月15日

座席数の基準はあるのか

お店によって空間の作り方は多種多様です。広々とした空間、密集した賑わい感のある空間、個室、座敷、仕切りによる半個室空間など、お店のこだわりを表現する大きな要素です。

「お店に合わせた適正な座席数とは」
大抵の方が悩むところですが、何か基準というか目安のようなものはあるのでしょうか。私がアドバイスする時には、二つの要素を考慮するようにしています。

1、客単価を考える
安い店で人数を捌きたい場合、ゆっくりと落ち着ける空間では回転率も悪く、大勢のお客様に来店いただく事が難しくなります。また広々とした店内空間を確保していては、一回に集客できる人数に制限が出てきます。

2、客層と利用シーンで考える
一人飲みをはじめ、4名までの少人数で来店される事を想定したお店と、4〜8名程度で来店される、または10名以上の団体客が主なターゲットになるお店では作りも異なります。ある程度テーブルレイアウトなどで人数を動かせる配置、また仕切りの調整で流動的に案内できる店作りが条件となります。

これら二点を考慮した上で、客単価によって椅子の雰囲気も変わってくることでしょう。例えば一番安いお店では椅子がありません。そう、立ち飲みです。そして丸椅子などの簡素な物、背もたれ付き、肘掛付き・・といった感じで、高級なお店になるにつれて、お客様にくつろいでいただける空間を什器等でも演出していきます。
大きめのテーブルに大きなソファー席で楽しめるお店も多くあります。そのお店の単価と客層を見てください。そこそこの価格帯で空席が少なければ何とか基準以内に入っていると言えます。逆に安い価格帯で空席が目立つ(4人掛けに2人がメイン等)では、利益確保が難しいお店と判断できそうです。

では座席数の基準を考えてみましょう。
基本は厨房も含めたお店の坪数から算出します。30坪のお店に30席だと等倍です。これを「1.0」として考えると、客単価3,000円クラスでは1.3程度、4,500円クラスで1.1〜1.2、6,000円クラスで1.0と目安を付けていきます。
あとはこの大まかな目安に合わせて、客層や利用シーンを考慮してテーブルの大きさ、配置などを決めながらお店のレイアウトを考えていきましょう。席数を確保する事に重点を置きすぎて、動きにくい配置になってもいけません。通り道の確保として、900mm程度のスペースも考えながら、スタッフとお客様が円滑に動けるように内装をまとめていく必要があります。

それでは本日の一言。
「座席数と空席率は同時に考えるべきか?」

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飲食店の運営は全てバランスです。収支もバランス、席数と空席率もバランスです。料理の価格と質感も合わせる必要がありますし、物事を点で考えるのではなく線で考え、それらが円になっているか判断すると総合的にバランスの取れたお店になっていくでしょう。

posted by ヒゲ男 at 11:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 飲食店運営関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月14日

FLコストとは何の事か

よく耳にする言葉に「FLコスト」というものがあります。これは原価と人件費を合わせた経費です。
F = food(フードコスト) / L = labor(レイバーコスト)

この合計経費を基本の教科書的な数字では、売上高の60%と言われています。例えば月間売上が100万円であった場合、60万円程度に抑えましょうという事になります。
単純に原価を30%とすれば、仕入れも人件費も30万円ずつである事が望ましいと言えます。この人件費には社員分とアルバイト分の合計値で計算していきます。店主一人とアルバイト一人で経営する場合、店主25万円、アルバイト5万円なら30万円です。

単純に考えると、残りの40%で賃料、光熱費、消耗品、交通費、通信費、機材等材料費、リースを支払っていきます。残った分が当月営業利益となります。
では、それぞれの配分の基準はどうでしょうか。大抵賃料は10%程度、光熱費7%その他経費15%程度で考えられ、利益水準は概ね5〜10%となります。

飲食店は儲からないジャンルと言われがちですが、儲けているお店はどのようにこの経費配分を行っているのでしょうか。
まずはFL値を55%以下にもっていきます。そのために出来ることは、セントラルキッチンで一斉調理し、現場では盛り付けを行います。そのため社員数を減らしアルバイト人員で回転させます。
その他、宣伝や求人等も本部で一括して行い、各店舗には徹底した経費管理と売上バランスを保たせるように管理していきます。そのため営業利益は、15%を超えてくる事もあるでしょう。
そこで次店舗への開業資金に回すか、役員報酬として社員に還元するか。この先の動きは経営者の考えにより様々です。

逆に一人または家族で切り盛りする個人店は、人件費(本人以外)や求人広告費がない分、材料を少し高めにしてクオリティの高い食事を提供する事が可能になります。つまりFLコストを30:30ではなく、35:25などに調整できるというわけです。薄利多売方式のお店では、最低売上目標もあるために徹底した管理が行われがちです。
どちらの経営が向いているかと言うと、地域性などにもよるでしょう。若者がたくさん暮らす街では、小料理屋さんより宴会が出来る気軽なお店が流行るでしょう。逆にビジネス街であれば共存も可能で、閑静な場所では静かに食事を楽しむ料理屋さんが向いていると言えそうです。
開業する立地や人の流れ、街と調和した営業方式があり、その上でどのようなお店を目指すのか。数字はその現場に合わせて流動的に考える事が重要です。数字で営業するのではなく、数字を見つめながら考えて営業する事で健全な飲食店運営が可能となります。

ではこのあたりで、本日の一言。
「お店の運営は現場主体か事務が主体か?」

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現場を重視すると利益が圧迫され、事務を重視すると現場のコストパフォーマンスが甘くなります。現場を見ながら数字をコントロールする、あるいは数字を把握した上で現場をコントロールする。この対局した二つのポジションのバランスが程よい部分を見つけ指摘し実践させる事が私のスタイルです。

posted by ヒゲ男 at 13:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 飲食店運営関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月11日

POPなどの印刷物を考える

飲食店を運営していると、メニューやお勧め、告知など、様々な印刷物が必要になってきます。業者さんに依頼するのも良いと思いますが、ある程度は自分でやりたいという方もおられます。

「何のために何を作るのかを決める」
まずは印刷物の種類を考えてみましょう。
・店内のメニュー
・ショップカード
・何らかのイベント開催等の告知POP
・配布するためのチラシ
・アンケート用紙など

店内のメニューはお客様が常に見るものです。手書きか印刷を選びますが、手書きなら筆ペンで、印刷なら写真入で考えた方がいいでしょう。
サイズはA4〜A3で一般サイズや縦長タイプがあり、ページ数も様々です。何を基準にメニュー表の大きさを決めるかは、テーブルのサイズによります。大きすぎても邪魔だし、小さすぎると見難いと感じられます。テーブルの1/4程度の大きさを基準に考えると、自然な感じの大きさに捉えられる範囲になります。

ショップカードは名刺サイズが手頃と言えます。両面でも片面でも、お店の場所、電話番号、営業時間が書かれていれば、あとは地図やURLなど必要に応じて入れていきましょう。

イベント開催POPは、紙ベースで貼り付けるか、黒板やボードなどに書き込んでアピールするかを選びます。紙ベースならラミネートするか、紙のまま貼り付けるかですが、普通紙をそのまま貼るのは止めておきましょう。営業用のPOPですから、それなりの扱いをした方が捉えられ方が変わります。

配布するためのチラシは、普通紙、マット紙(つや消し)、グロス紙(光沢)があります。印刷業者さんではマットかグロスを使います。
サイズは、A6、A5、A4から選びましょう。A4の場合は、三つ折にして渡すと渡しやすい大きさになります。お勧めはA6かA4(三つ折)です。A5は一番持ち運びに中途半端になります。もしA5なら半分に折るといいでしょう。

アンケート用紙は普通紙がお勧めです。シャープペンでもボールペンでも書けますし、預かる物なので、紙質にそこまでこだわる必要はありません。A6かA5がお勧めです。A4だと書き込みスペースが大きすぎて、書かれる率が悪くなります。テーブルで食後やオーダー待ちの時に書いていただくなら、A6程度が扱いやすいですね。

これらのように自分で作ろうとした場合は、紙質や内容まで考える必要があります。単に思い付きでするよりも、目的に沿った形で導入する方がいいですね。さらにデザイン面などは、プロはプロ、素人は素人です。
しかし素人ならではのデザインでも構いませんので、お客様に何を伝えたいかという部分を大切にして作っていけば、自分の気持ちが伝わるのではないでしょうか。

印刷する際には、PCで作りプリンターで印刷します。マット紙やグロス紙に印刷するにはレーザープリンタが必要ですが、今は家庭用(SOHO用)でもマシな機械があります。
私が愛用しているプリンタはOKI製のプリンタです。インクトナーは高めですが、月額経費に換算すればインクジェットと大差ないかもしれません。カラー写真印刷ばかりしていると高くなりますが・・

「低価格で導入できるA4プリンタ」


「大容量トナーを使えるA4プリンタ」


「お勧めのレーザープリンタ用両面印刷光沢紙」


では本日の一言。
「自分で印刷するのと業者ではどちらが安い?」

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私の判断基準は枚数、またはデザイン、紙質によって決めます。通常デザインでの枚数なら500枚以上なら業者さんの方が安いでしょう。(ネット印刷なら300枚程度でも安いかも)
デザインですが写真が多いカラー全面印刷なら、200枚程度でも業者さんの方が安く済みそうです。もちろん色使いやプリンタの性能にもよります。紙質は業者さん専用の薄いグロス紙がありますので、そこにこだわりたければ依頼するといいですね。

posted by ヒゲ男 at 16:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 飲食店運営関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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